海外赴任や移住の準備を進めるなかで、意外と見落とされがちなのが「日本の携帯番号をどうするか」という問題です。解約すれば毎月の料金は不要になりますが、番号を手放すことで生じる不便もあります。ここでは、番号を保持しておく意味と、その主な方法、注意しておきたい点を整理します。
なぜ日本の番号を保持したいのか
近年は銀行・証券・行政の各種手続きで、SMS認証やSMSによる本人確認を求められる場面が増えています。多くのサービスで二段階認証の連絡先として携帯番号が登録されているため、番号を失うとログインや取引ができなくなるケースも考えられます。また、日本の家族や役所、金融機関との連絡手段として番号が残っていると安心という側面もあります。渡航後に新しい番号へ切り替える作業は手間がかかるため、当面は保持を検討する方が少なくありません。
番号を保持する主な方法
いくつかの選択肢があり、利用状況や費用の考え方によって向き不向きが分かれます。
- キャリアの休止・番号保持サービス:大手キャリアには、一定期間だけ回線を休止して番号を維持できる制度がある場合があります。月額は比較的抑えられることが多い一方、期間や条件が決まっていることもあるため、事前の確認が必要です。
- 格安SIMの最小プランで維持:データ容量の小さいプランに乗り換え、低額で番号だけを持ち続ける方法です。SMSが使えるプランを選んでおくと、認証用途に対応しやすくなります。
- eSIMとの併用:日本の番号は物理SIMや既存回線で維持しつつ、現地では別途eSIMで通信を確保するという組み合わせも考えられます。端末が2回線に対応しているかは、あらかじめ確かめておくとよいでしょう。
注意しておきたい点
番号を保持していても、想定どおりに使えるとは限りません。特にSMS認証は、海外ローミング環境では届き方が事業者やサービスによって異なることがあります。渡航前に、重要な認証が受け取れるかを試しておくと安心です。また、MNP(番号ポータビリティ)で乗り換える場合はタイミングによって手続きが重なりやすく、開通までの空白期間にも注意が必要です。料金についても、休止費用・最小プラン料・海外での通信費が積み重なることがあるため、全体の見通しを立てておくとよいでしょう。
現地での通信手段をどう確保するかは、番号保持とあわせて考えたいテーマです。選び方の整理にはeSIM・海外Wi-Fi・現地SIMの比較が参考になります。あわせて、日本の口座やお金の扱いを検討する際は海外送金の準備もあわせて確認しておくと、渡航後の手続きがスムーズになりやすいです。