海外赴任や移住では、お金の移動が思っている以上に頻繁に発生します。赴任直後は日本の口座から現地の生活費を送りたい場面が多く、生活が落ち着いてくると、今度は現地で得た収入を日本の貯蓄や住宅ローン、家族への仕送りとして戻したい、というニーズも出てきます。どの方法で送金するかによって、手元に届く金額や着金までの日数は意外と大きく変わってきます。
送金サービスを比べるときの5つの視点
海外送金を比較する際は、次のような軸で見ていくと違いが整理しやすくなります。
- 送金手数料:1回ごとに固定でかかる、あるいは送金額に対して一定割合でかかる費用です。
- 為替レートの上乗せ:手数料が安く見えても、両替時のレートに独自のマージンが乗っていると、実質的な負担は増えます。ここが見えにくい部分です。
- 着金までの速度:即時に近いものから数営業日かかるものまで幅があります。
- 対応通貨と対応国:赴任先の通貨に対応しているか、受け取り側の口座が使えるかを確認します。
- 本人確認(KYC):口座開設や利用開始にあたって、身分証や住所確認の手続きが必要です。
主なサービスの一般的な特徴
ここでは代表的な3つのサービスの一般的な傾向を、中立的に紹介します。実際の条件は変わりやすいため、あくまで概要としてご覧ください。
Wise
Wiseは、為替レートに独自のマージンを乗せず、送金ごとに手数料を明示する方式を掲げている点が特徴とされます。送金前に受取額の目安を確認しやすく、対応通貨も幅広い傾向があります。個人の生活費送金から、現地から日本への送金まで、双方向で使いやすいという声が多いサービスです。
Revolut
Revolutは、送金機能に加えて多通貨の管理やカード決済などをアプリ上でまとめて扱える点が知られています。プランによって無料枠や適用レートの条件が異なるとされ、現地での日常的な支払いと組み合わせて使う人もいます。ここでは情報としてご紹介するにとどめます。
ソニー銀行
ソニー銀行は、日本の銀行として外貨預金や外貨送金に対応しており、複数通貨を口座内で保有できる点が特徴として挙げられます。日本の銀行口座と一体で管理したい方に向いているとされます。こちらも情報提供として記載しています。
重要:本人確認は日本にいる間に済ませておく
見落としがちですが、多くのサービスでは初回の本人確認に、日本の身分証や日本国内の住所が前提となる場合があります。渡航後に手続きを始めると、現地の住所がまだ定まっていない、日本の書類が手元にない、といった理由で登録が滞ることがあります。出国前、日本にいるうちにアカウント作成と初回の本人確認まで済ませておくと、渡航直後から慌てずに送金を始められます。
従来の銀行送金との違い
従来の銀行窓口を通じた海外送金は、中継銀行を経由するため手数料が複数箇所でかかり、着金までに数営業日を要することが一般的でした。近年のオンライン送金サービスは、手数料やレートの内訳をアプリ上で事前に確認しやすく、着金も比較的速い傾向があります。一方で、まとまった金額や特定の用途では、銀行送金のほうが適する場面もあります。用途に応じて使い分けるとよいでしょう。
なお、最新の手数料・為替レート・対応通貨は変更されることがあります。利用前に必ず各社の公式サイトで最新の条件をご確認ください。
送金以外の渡航準備については、転出届・住民税・年金の手続きや、日本の携帯番号の維持もあわせてご確認ください。番号の維持は、本人確認時のSMS認証などで役立つ場面があります。