イギリスへの赴任・移住では、ビザや医療、税など日本とは制度の考え方が異なる分野が多くあります。ここでは一般的な準備の観点を中立的に整理します。制度は改正されることが多いため、最終的な判断は必ず公式情報や専門家への確認のうえで行ってください。
ビザ・就労許可
就労を目的とする場合、雇用主(スポンサー)を通じたビザが基本的な選択肢になることが一般的です。申請区分や必要書類、滞在可能期間は職種や条件によって異なります。また、ビザ申請にあたっては医療付加金(IHS=Immigration Health Surcharge)の支払いが求められる場合があり、金額や対象範囲は制度改正で変わり得ます。家族帯同の可否や条件も区分ごとに異なるため、勤務先の担当部署や公式ガイダンスで最新の要件を確認することをおすすめします。
医療(NHSと民間)
イギリスには公的医療制度であるNHSがあり、IHSを支払った滞在者は一定範囲の医療サービスを利用できるのが一般的です。ただし予約や受診の流れは日本と異なり、まずGP(かかりつけ医)への登録が入口となることが多い点は押さえておきたいところです。待ち時間や対応範囲を補う目的で民間医療保険を併用する方もいます。ご自身やご家族の状況に応じて、公的・民間それぞれの位置づけを理解しておくとよいでしょう。
通信(SIM・eSIM)
現地では、プリペイドの現地SIMやeSIMを利用する方法が一般的です。渡航直後の連絡手段として日本で事前にeSIMを準備しておく方法もあります。日本の各種オンラインサービスを海外から使う際は、各サービスの利用規約や対応地域を確認したうえで、必要に応じて回線環境を整えるとよいでしょう。回線選びの一般的な比較は通信・接続環境の比較もご参照ください。
お金(現地口座・送金)
生活の立ち上げには現地銀行口座の開設が関わってきますが、開設には住所証明などが求められることが多く、渡航初期は準備に時間がかかる場合があります。日本からの送金や、給与・生活費のやり取りの方法もあらかじめ検討しておくと安心です。手数料や為替の考え方を含めた一般的な情報は海外送金の基礎で確認できます。
子どもの教育
お子さんの就学先としては、現地校のほか、ロンドンなどにある日本人学校や補習授業校が選択肢になることがあります。学年の区切りや入学時期、必要な手続きは日本と異なる点があるため、早めの情報収集が役立ちます。教育環境の選び方の一般的な考え方は子どもの教育もあわせてご覧ください。
税(居住者判定・申告)
税務上の居住者判定や申告の要否は、滞在日数や生活の本拠など複数の要素で判断され、日本とイギリス双方の制度が関わります。二重課税や申告の取り扱いは個々の事情によって大きく変わるため、断定的な自己判断は避け、税務の専門家に相談することをおすすめします。
運転免許
現地での運転を予定する場合、日本の免許からの切替の可否や、国際運転免許証の利用可否・有効期間は条件によって異なります。滞在期間や生活スタイルに応じて、どの方法が適するかを公式情報で確認しておくとよいでしょう。
準備すべき項目は多岐にわたります。全体の流れを把握したい方は出国前チェックリストから確認を始めるのがおすすめです。